若い頃どうしてもシルバーでフェザーが作りたくて独学で彫金を始めました。
私の住む街は田舎ですので、専用工具の入手が難しく近所のホームセンターでそれ風な工具を買って使用していました。
当時、関西方面の芸大に通う弟にお願いして、工具や銀材料を買ってきてもらったものは特に大切に使っていました。
今のようにネットでポチッすれば次の日に工具が届くということは考えられませんでした。
なんとなく最低限の工具がそろっても、まったく作り方が分からないので作ったものは全部失敗です。
ロウを削って作るロストワックスでは自分の作りたいフェザーが出来ないということを、しばらくして気付いたので彫金に絞り、近所で買えて銀とほぼ同じ感覚で使える銅板を使い練習をしました。
銀板は貴重品だったので自信がある時だけ使って、やっぱり失敗する感じでした(涙)
相当な失敗の中から原因を考えに考え、少しずつ今の作り方を見つけていきましたが、少しフェザーみたいな形が作れるようになっても、頭の中に描くイーグル フェザーとは別物でした。
このあたりから、ブルース・リー「燃えよドラゴン」のセリフ “Don’t think. Feel” に思考を変え、思い通りの形になるまで銅板でかなりの数を作りました。
結果として1番手間がかかると思ったものが、私にとって最適な作り方のようでした。
画像の銅フェザーは、そんな思い出深い練習作で残っている中の1番古いもので、当時の頭の中にあった理想形が今のシルバーフェザーです。
最後までお読みいただきありがとうございました。